2016-11-04 歎異抄 第四条 四 、慈悲に聖道・浄土のかわりめあり。 聖道の慈悲というは、ものをあわれみ、かなしみ、はぐくむなり。 しかれども、おもうがごとくたすけとぐること、きわめてありがたし。 浄土の慈悲というは、念仏して、いそぎ仏になりて、大慈大悲心をもって、おもうがごとく衆生を利益するをいうべきなり。 今生に、いかに、いとおし不便とおもうとも、存知のごとくたすけがたければ、この慈悲始終なし。 しかれば、念仏もうすのみぞ、すえとおりたる大慈大悲心にてそうろうべきと云々